目次

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  1. PowerExchange for SAP NetWeaverの作業の開始
  2. PowerExchange for SAP Dynamic ABAP Table Extractorを使用したデータ統合
  3. ABAPを使用したデータ統合
  4. ALEを使用したIDoc統合
  5. BAPI/RFC関数を使用したデータ統合
  6. データ移行
  7. ビジネスコンテンツの統合
  8. SAP BWデータ抽出
  9. SAP BIへのデータのロード
  10. データタイプリファレンス
  11. コードページおよびUnicodeのサポート
  12. 用語解説

PowerExchange for SAP NetWeaver PowerCenterユーザーガイド

PowerExchange for SAP NetWeaver PowerCenterユーザーガイド

圧縮データ転送の有効化

圧縮データ転送の有効化

ファイルモードでは、ABAPプログラムがSAPからデータを抽出し、レコード単位でステージングファイルにロードします。同様に、PowerCenter統合サービスはステージングファイルからレコード単位でデータを抽出し、ターゲットに書き込みます。
多量のデータが含まれたSAPソースがある場合は、多数の読み取りおよび書き込み操作を行ってデータを処理する必要があります。読み取りおよび書き込み操作の回数が増加すると、セッションのパフォーマンスが低下します。
セッションのパフォーマンスを向上させ、より効率的にデータを処理するために、ABAPを通じてSAPからデータを読み込む場合の圧縮データ転送を有効にすることができます。SAP ECCバージョン5.0以降からデータを読み取るときに、圧縮データ転送を有効にできます。圧縮データ転送を有効にするには、セッションレベルまたはPowerCenter統合サービスレベルでFileCompressEnableカスタムプロパティを追加し、値を1に設定します。
圧縮データ転送を有効にすると、ABAPプログラムがソースデータをブロックに圧縮し、ステージングファイルにデータをロードします。次にPowerCenter統合サービスがステージングファイルから圧縮データを読み取り、ターゲットに書き込みます。データを圧縮することで、データの処理に必要な読み取りおよび書き込み操作の回数が減ります。また、ステージングファイルが必要とするディスクストレージの量も減らすことができます。それによってセッションのパフォーマンスが向上します。
たとえば、レコード数が500万であるSAPテーブルからデータを読み取るとします。その場合、ABAPプログラムがステージングファイルにデータをロードするには、500万回の書き込み操作が必要になります。同様に、PowerCenter統合サービスがステージングファイルからデータを抽出してターゲットにロードする場合にも、500万回の読み取り操作が必要になります。圧縮データ転送を有効にすると、100個のレコードが圧縮されて1つのブロックに格納されます。その場合は、5万回の書き込み操作と5万回の読み取り操作でデータが処理されることになります。同様に、レコードが圧縮されることから、ステージングファイルが必要とするディスクストレージも大幅に減ります。
9.6.1より前のバージョンで生成されたABAPプログラム用の圧縮を可能にするには、最初にバージョン9.6.1にアップグレードし、ABAPプログラムを生成して再インストールしてから、FileCompressEnableカスタムプロパティを設定します。