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  1. はじめに
  2. 一括取り込みデータベース

一括取り込みデータベース

一括取り込みデータベース

ソースとしてのOracle Data GuardデータベースまたはFar Syncインスタンス

ソースとしてのOracle Data GuardデータベースまたはFar Syncインスタンス

一括取り込みデータベース
は、Oracle Data Guardプライマリデータベース、論理および物理スタンバイデータベース、およびFar Syncインスタンスから変更データをキャプチャできます。
Far Syncインスタンスは、プライマリデータベースからREDOを受け入れ、そのREDOをOracle Data Guard構成の他のメンバーに送信する、リモートOracle Data Guardの宛先です。
Oracle Data Guardプライマリデータベースまたは読み取りモードで開いているスタンバイデータベースからデータをターゲットに初期ロードできます。
設定
Oracle変更キャプチャの設定は、Oracle Data Guardデータベースタイプによって異なります。
  • プライマリOracleデータベース
    の場合は、V$STANDBY_LOGビューへのSELECT権限を一括取り込みデータベースユーザーに付与します。
    GRANT SELECT ON "PUBLIC".V$STANDBY_LOG TO <
    cmid_user
    >;
    プライマリデータベースがAmazon RDS for Oracle環境にある場合は、次のように設定します。
    begin rdsadmin.rdsadmin_util.grant_sys_object( p_obj_name => 'V_$STANDBY_LOG', p_grantee => '
    cmid_user
    ', p_privilege => 'SELECT'); end;
  • マウントモードの物理スタンバイデータベース
    (読み取り専用アクセス権では開かない)の場合は、次のOracle Database Ingestion接続プロパティを設定します。
    • データベース接続文字列 - Oracleカタログを読み取れるようにプライマリデータベースを指していることを確認します。
    • スタンバイ接続文字列 - ログリーダーがOracle物理スタンバイデータベースに接続し、ログを監視するために使用する、TNSで定義されたOracle接続文字列。
    • スタンバイユーザー名 - ログリーダーがOracle物理スタンバイデータベースに接続するために使用するユーザーID。このユーザーIDにはSYSDBA権限が必要です。
    • スタンバイパスワード - ログリーダーがOracle物理スタンバイデータベースに接続するために使用するパスワード。
    マウントモードのデータベースでは、ユーザー認証にパスワードファイルを使用できます。最初に、SYSDBA権限をユーザーに付与する必要があります。ユーザーに永続的なSYSDBA権限を付与することを回避するには、プライマリパスワードファイルを物理スタンバイまたはFar Syncインスタンスにコピーしてから、ユーザーのSYSDBA権限を取り消します。パスワードファイルを更新するたびに、このプロセスを繰り返します。
    必要に応じて、次の追加の接続プロパティを設定します。
    • RACメンバ - データベースがRAC環境にある場合に、Data Guardプライマリデータベース上にあるアクティブなスレッドの最大数。
    • リーダースタンバイログマスク - OracleスタンバイデータベースでREDOログの多重化を使用しているときに、ログリーダーがデータベースのREDOログを選択するために使用するマスク。
    詳細については、「
    コネクタと接続
    」の「Oracle Database Ingestion接続プロパティ」を参照してください。
  • 論理スタンバイデータベース
    の場合、特別な設定タスクは必要ありません。Data Guard環境にないOracleデータベースと同じ方法で設定します。
スタンバイからプライマリロールへの遷移
Oracle Data Guard環境では、物理スタンバイデータベースがプライマリロールに遷移する可能性があります。通常、ロールの遷移はフェイルオーバーまたはスイッチオーバーが原因で発生します。遷移中は、物理スタンバイデータベースへのすべてのアクティブな接続が終了します。
物理スタンバイデータベースがプライマリロールに遷移した後にCDC処理を再開できるようにするには、一括取り込みデータベースが遷移ポイントを過ぎて処理できるように、元のスタンバイシステムでいくつかの接続設定プロパティを調整することが必要になる場合があります。遷移が完了したら、新しいプライマリデータベース環境でパフォーマンスを最適化するようプロパティを再度調整できます。
次の表で、この接続プロパティについて遷移段階別に説明します。
接続プロパティ
遷移前
遷移中
遷移後
RACメンバ
プライマリデータベース上のアクティブなスレッドの数を指定します。
スタンバイデータベースとプライマリデータベースの
両方
のデータベース上で一意のスレッドIDを持つアクティブなスレッドの総数を指定します。
例えば、プライマリデータベースがスレッドID 1と2を使用する2ノードのRACデータベースであり、スタンバイデータベースがスレッドID 2、3、4を使用する3ノードのRACデータベースの場合、プロパティ値を4に指定します。
再開ポイントが遷移ポイントを超えるまで進行したら、必要に応じてこのプロパティ値を編集し、新しいプライマリデータベースからの変更データキャプチャのパフォーマンスを最適化します。
CDCのスレッド追跡によるオーバーヘッドを最小限に抑えるため、環境に適した最小値を使用することをお勧めします。
リーダースタンバイログマスク
スタンバイ接続文字列
スタンバイユーザー名
スタンバイパスワード
すべてのスタンバイプロパティを削除します。読み取り専用アクセス用に開いている物理スタンバイデータベースには適用されません。
プロパティは削除されたままです。
これらのプロパティは指定しないでください。これらはプライマリデータベースでは使用されません。
データベース接続文字列
スタンバイデータベースが開かれていない場合、プライマリデータベース用の接続文字列を定義します。
スタンバイデータベースが開かれている場合、スタンバイデータベース用の接続文字列を定義します。
ロールの遷移後にプライマリロールになるデータベース用の接続文字列を指定します。
この接続プロパティが、新しいプライマリデータベースの接続文字列を定義していることを確認してください。